アテンション・プリーズ



飛行機の場合、天候不順とかメンテナンスの都合とか航空会社の都合?とかで、出発が遅れたり、出発しなかったりはたまた途中で引き返したり、別の空港に着陸したりする事がよくある。

時間的に余裕があればそれもたまには面白い、予定していない街を見物できるからである。変更理由の説明はあるが、たまには乗客が少なく他の便を待ち客集めしてから、まとめて一便立てる等の航空会社の都合も有るのではないかと、急いでいる時何ぞはつい疑いたくなる。

欠航や違う空港に着陸した経験は、シンガポール、香港、台北、ソウル、チューリッヒ、それにTokyoでも経験がある。シンガポールやソウルでは複数回経験している。多くの場合航空会社がそこそこのホテルを手配してくれ、食事も結構美味しいものが出る。時間があれば観光バスを仕立てて、市内観光もしてくれる。もっとも最終的には提携先の土産物屋に案内される場合が多いが。

Tokyoでの宿泊はプリンス系のホテルだったと記憶する、帰国途中だったので流石に押し付け料理は食べる気になれず、街に出て寿司かラーメンを食った。その時は普段は思いもしない異邦人という気分になっていた、大都会Tokyoゆえか?翌日は改めて通関の上飛行機に乗り一時間のフライトの後、無事Nipponに到着した。



一度ソウルでオーバーブッキングに遭ってしまった。

20〜30人程の人が積み残しになる。この時はパリで乗り換えてさらに次に行かねばならず、目的地では友人も待ってくれている予定だ。この時はさすがに焦って、係員に電話をしたいとか、やれテレックス(旧い話ですね!)を入れてくれとかもめにもめた。

暫らくすると上司らしい人がやってきて私の手を取り隅の方に案内し「お客さん、1等が空いていますので1等で行ってください。」との事である。勿論ノーとは言いません、有りがたく乗せていただきました。私以外には老ご夫婦が移ってきていました。

ファーストクラスでヨーロッパまで飛んだのは後にも先にもこの時だけ、またの機会は無いものか?さて残ったお客様方は、一流ホテルに焼肉の晩餐、翌日は市内観光を楽しまれたことと思います。



これはと思ったこともある。

シンガポールからの帰国途中、飛行機が飛び立ち一時間もしない内に、「機の調子が悪いためシンガポールに引き返す」とのアナウンスがあった。途中で引き返すのは珍しい事でもないので、気楽に構えていると、「安全に着陸をするため燃料を放出します」とのアナウンスがあり機が旋回を始めた。窓から見ると燃料が霧のように噴き出ている。オイオイ大丈夫か?飛行機は旋回を続けている、気分の悪くなった人も出ているようだ。

何とかかんとか飛行機は無事シンガポールに帰ってきた。その時はご一泊はなくて数時間後に改めて帰国の途についた。待っているあいだ用意されたのはサンドウィッチとコーヒーだけ、腹は減るし詳しい原因の説明も無い。あの航空会社にはいまだに貸しがあるような気がする。

食い物の恨みは恐ろしいぞえ〜。

【メンテナンスの都合】と言うのは実に都合のよい言葉である、客を安心させるためか或いはだまくらかすためか、本当の原因を教えてもらった事は一度も無いような気がする。



中国でこの種のトラブルに遭遇するといささか困った事になる。

最初は確か友人と二人連れで北京から重慶へ行く時の事であった。朝ホテルをチェックアウトしタクシーで空港へ行った。到着し搭乗手続きを終え待っていると、どうも遅れる様子だ。係員に様子を聞いても詳しいことが判らない、確かその時はメンテナンスの都合と言われたと思うが、出発予定時間の再確認も無く、ただ待つように言うだけである。

3〜4時間も待った頃、やっと出発するから搭乗してくれとの案内があった。
乗客全員が係員について行くと滑走路まで出て行く、そのまま滑走路を歩いて飛行機の在るところまで行った。飛行機は確か露西亜の飛行機でイリューシンとかいったと思うが定かではない。タラップの下まで行ったが乗せてくれる様子は無い、又々ここで待機してくれとの事。目の前の滑走路では頻繁に飛行機が離着陸している、諸外国ではとても許される事ではないだろう。滑走路でそのまま40分ほど待たされ、結局その時は飛べず又空港内に引き返した。

それからまた数時間待ったがその日は結局飛行機は飛ばなかった。
北京のホテルに又帰って一泊する羽目になるのだが、中国の航空会社はそのような手配を一切してくれないため、すべて自分でかつ自前で処理しなければならなかった。パンの差し入れがあったかどうかも記憶が定かでない。



さらに中国

広州から太原に飛んだ時のことである。正午過ぎのフライトだったと思う。空港に到着すると予定が変更になっており、午後2時の出発になっていた。

まあ仕方が無いので暫らく待って、1時半頃カウンターに行くと表示が3時に変わっていた。その間場内放送も何も無いので、理由を聞いてみたが「飛行機の整備中」と言う事だけで、どうも要領を得ない。次またカウンターに行くと今度は4時に変更されている。勿論何のアナウンスも無い、聞き漏らしかと思って中国人の旅客に聞いてみても何の案内も無いとの事。出発が1時間刻みに遅れて行く、7時を過ぎるとさすがに乗客達も騒ぎ始めた。

係員も「もうすぐだから待ってくれ」と言うだけである、本人も判っていないんではないか?そのうち食事として、中国式機内食のようなものが出た、予定通りなら今ごろ太原で美味い飯を食っている頃なのに・・・ そしてついに日付が変わった!

皆がグッタリしている午前1時過ぎ、やっと出発する事になった。すると今度は乗客達が騒ぎ始めた「航空会社の今までの対応は何だ、今から出発しても到着は何時になると思っているんだ。我々は精神的にも肉体的にも非常に疲れた、搭乗をボイコットする。航空会社は市内にホテルを用意しろ、我々は明日(すでに今日)出発する。」と言った調子。

このような時はさすがに社会主義の国らしい、ちゃんと3人位リーダー的な人物が出てくる。そして順番に椅子の上で演説を始める、いわゆるアジ演説である。すると聴衆?も次々と自分の考えを言い訴え始める。誰かが発言するたびに賛同の拍手である。誠に手馴れたものであるわいと感心してしまう。それからリーダーと航空会社の責任者との交渉である、集会から交渉成立まで約一時間、どうやら決着が就いたようだ。とにもかくにも搭乗する事が出来た、機内で乗務員が全員に100元!の新札を配って回っていた。団交の成果か?

太原に着く頃には空が白々空けそめはじめている、それでも現地の友人が迎えに来てくれておりホットした。いやはや長い一日でした。


これは21世紀の写真ですが中国のローカル空港では相変わらず滑走路をテクテクと・・・