倫敦女怪盗



ロンドンに駐在している友人に会おうと思い2日ほど立ち寄りました。

ホテルは確か空港で紹介してもらったと思います、市内の中級のホテルでした。友人の仕事の関係で会うのは夕方になります、ロンドンは久しぶりだったので街を少し歩いてみようと散歩に出ました。暫らくブラブラしてからホテルに帰り、フロントで鍵を受け取って部屋まで行きました。

部屋の鍵を開けようとするとおかしい、鍵が掛かっていないではないか!確かに閉めたはずなのに。不審に思いながらも中に入ると、どうした事かエレガントな黒人女性が立っているではありませんか!!! キッとこちらを睨んでいる。スタイル満点すこぶる付きの美女です、一瞬シマッタ部屋を間違えたと思い、丁寧にお詫び申し上げ廊下に出ました。

きっとフロアーを間違えたのだと思いエレベーターホールに引き返えそうとしました。しかしおかしい、フロアーはちゃんと合っているようです。狐につままれた思いでいると、くだんの女性が部屋からすっと出て行くではありませんか。あっという間にエレベーターホールの方に消えて行く!さすがにこれはと思い、部屋に飛び込みました。幸い無くなっている物はなにもありません、しかしよく調べるとカバンの鍵穴がこじ開けられそうになっています。急いで階下まで降りてみましたが勿論影も形もありません。

そこでフロントのマネージャーに「これこれの女性がシカジカだ、どうなっているんだ?」と文句を言ったところ、マネージャーは「ホテルとしても気を付けているのですが、申し訳ありません。何か取られたものはありませんか?」と聞いてきました。「特に取られたものは無いようだけど、ハートをもって行かれた!」と返事をするとマネージャー氏は噴出し、結局話はうやむや・・・

これではベーカー街に相談に行っても相手にされないだろうと思いあきらめました。